はじめに、一人でも多くの人に知っておいてほしいことをお伝えします。「急に耳の聞こえが悪くなった、もしくは突発性難聴と診断された時には、一日でも早く鍼灸治療を開始してください」。なぜならば、突然に発症した原因不明の聴力低下・耳鳴り・耳閉感・めまいに対しては(西洋医学・東洋医学のどちらの見地からしても)、発症早期から治療を開始したほうが回復率が高いとされているからです。そして、突発性難聴は1年間に3万5千人が発症していると言われています。病院での薬と併用でも構いません。鍼灸治療の開始時期によって、聴力低下の改善する可能性が変わってきます。このことを覚えておいていただき、身近な方にも教えてあげてください。

なかやま鍼灸院イラスト01_突発性難聴

突発性難聴発症時、聴力低下以外に併発することの多い症状に関しては、こちらで解説しています。
耳鳴り・耳閉感・響き感

聴力低下とは?

よく聞く言葉でいえば、難聴のことです。つまり「聞こえが悪くなること」です。高い音だけ聞きにくい・低い音だけ聞きにくいといった状態もあります。機械的な検査をすることで、「聴力」は数字として状態を客観的に知ることができます。しかし、「聴力がある」=「聞こえる」ではありません。例えば耳鳴りや耳閉感などがあれば、同じ聴力でも聞こえの度合いは変わってきます。また、「問題のないレベル」の聴力があったとしても、その人やその環境によって「問題のないレベル」自体が変わってきます(例えば音楽をしている人は、そうでない人に比べてより高い聴力を求めるでしょう)。科学的な検査結果としての聴力も客観的指標として当然大切なのですが、それに加えて、「本人が実際にストレスなく聞くことができているか」ということも大切だと考えています。

突発性難聴の主な症状と特徴

突発性難聴とは、他に原因となる疾患がないにも関わらず急に起こる難聴などの耳の疾患です。
通常は片方の耳に起こります。両耳同時に突発性難聴になったというケースは基本的にはないようです。発症すると「急に聞こえが悪くなった状態」を自覚します。原因は不明であり、厚生労働省の特定疾患に指定されている難病でもあります。症状は聴力低下(難聴)のみならず、多くの場合、耳鳴り・耳閉感(耳が詰まる感じ)・めまい・吐き気を伴います。また、症状の程度は人それぞれ異なり、日常生活に支障をきたしてしまう重度の難聴や、気になって夜も眠れなくなってしまう大きな耳鳴り、歩くことが困難な激しいめまいを起こしてしまうこともあります。

聴力低下の主な原因

急に聴力低下・耳鳴り・耳閉感・めまい・吐き気などを発症した時に耳鼻科の病院にて各種検査を受け、器質的に問題がないとされた際に診断名として付けられるのは、突発性難聴・急性低音(高音)障害型感音難聴・内リンパ水腫・メニエール病などが挙げられます。が、これらは「(西洋医学的な)原因と治療方法が明確にされていない疾患」だという意味において大差はありません。その証拠に、診断名が違っても処方される薬はほぼ同じものなのです。
なかやま鍼灸院では、聴力低下の原因の大きな一つは「耳への血流の悪化」だと考えています。15年以上の臨床歴の中で少なくはない数の聴力低下(突発性難聴など)を主訴とする患者さまの治療をしてきましたが、そのほとんど全ての方において、健側と比べて患側の耳周辺の筋肉の緊張が強いことが認められました。突発性難聴の発症機転では、精神的ストレスや疲労の蓄積が疑われており、それらにより耳周辺の筋肉の緊張が起こり、血流が悪くなることで栄養状態も悪くなり、機能の低下として聴力の低下が起こっているのだと考えることができるのです。

病院での治療

診療科目や病院の規模として、まず行くべきは近所の耳鼻科で構いません。レントゲン撮影などにより、器質的な異常がないかを確認します。安静の指示や血管拡張薬・代謝改善薬・ビタミン製剤・利尿剤・ステロイドなどの薬が処方されます。それで改善が認められなければ、中・大規模の病院へ紹介され、念のためMRI検査が行われたり、入院して安静にしながらステロイド注射を受ける、というのが多くの場合の流れです。それ以上の高度な治療である、高気圧酸素療法・星状神経節ブロックを受けられるのは大規模な病院だけです。
専門機関の治療を受けてさえも、およそ3分の2の方々には難聴などの症状が残ってしまうといわれています。ですので、入院する前、近所の耳鼻科で上記のいずれかの診断が下された(または、よく分からない、ハッキリした器質的な異常はないと言われた場合)時点で、一日でも早く、耳の症状に対しての治療を行っている鍼灸院で治療を開始してほしいのです。

なかやま鍼灸院での治療

はり・きゅう治療には(突発性難聴の治療として多くの病院で行われる)薬と拮抗してしまうような副作用はないので、服薬と並行して治療を受けても何ら問題はありません。肉体的疲労を解消させて体全体および耳周囲の血流改善を目的とした治療を行うので、むしろ薬の効果は高まると考えています。
突発性難聴の症状は発症から治療開始が早いほうが、改善の確率は高くなります。では、例えば発症から1年・2年過ぎてしまっている場合に、鍼灸治療を受けることに意味はないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。自分の臨床経験や症例報告などの文献を見ても、「発症から年単位で時間が経過してしまった突発性難聴でも、症状が改善するケースはあります」。発症早期で治療を開始した時に比べて改善の確率は低くなってしまいますし、効果が現れるまでの期間も長くなりますが、改善の可能性はゼロではないのです。

突発性難聴でお困りの方へ

突発性難聴の治療に関しては、治療開始が早いか遅いかに関係なく、残念ながら症状の改善がほとんどみられないことがあります。しかし、症状が完全に消えることや軽減することも多くあります。だとすれば、服薬や自然治癒に任せるのではなく、今、受けることのできる治療をしっかり受けることが大切です。そして、鍼灸治療を受けることで症状が改善した方が多くいらっしゃるのは事実なのです。
なかやま鍼灸院では突発性難聴の治療を積極的に行っています。多くの方に、当院の治療を受けることで、めまい・耳閉感・耳鳴り・難聴が楽になったと喜んでいただいています。突発性難聴でお困りの方はお気軽にご連絡ください。詳しくお話をお伺いし、少しでもその辛さが軽減するように治療させていただきます。

追記

耳の奥の内耳にある有毛細胞には、音の刺激を電気信号に変換する役割があります。この機能によって生物は「聞く」ことができます。ですので、簡単に言ってしまうと、この有毛細胞が死んでしまうと聞くことができなくなってしまいます(難聴が起きます)。そして、この有毛細胞は一度死んでしまうと再生されず、よって、一度失ってしまった聴力の回復は非常に困難とされています(鍼灸治療などで聴力が回復するメカニズムとしては、今まで使われていなかった有毛細胞が働き出すことで失われた機能を代替することが考えられています)。
先日、「有毛細胞を支える細胞に薬剤を投与することで(有毛細胞が新しく生まれて)マウスの聴力を回復させることに成功した」との報道がありました。これによって、有毛細胞が死んでしまうことによって起こった難聴に対しても(西洋医学的なアプローチからの)改善の可能性が出たことになります。もちろん、臨床の現場がこの恩恵に授かれるのはまだまだ先のことになってしまいますが、改めて医療の進歩を実感させられるニュースでした。
音が聞こえにくくなることは、著しく生活の質を低下させてしまう大きな問題です。突発性難聴をはじめ様々な疾患で難聴は起こってしまいます。なかやま鍼灸院では、難聴・耳鳴り・耳閉感などの聞こえに関する症状に対しての治療を積極的に行っています。鍼灸治療によって聴力が回復するケースは決して少なくはありません。先述した理由もあり、難聴・耳鳴りに対しては、発症してしまってから早期の治療がより大切になります。これらの症状でお困りの方はなかやま鍼灸院にご相談ください。一人でも多くの方が少しでも聴力を改善させられることを願っています。

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